中央銀行の役割
中央銀行とは一国の金融政策を支える銀行で日本では日本銀行、イギリスではイングランド銀行、アメリカでは連邦準備制度(金融政策決定機関はFRB=連邦準備制度理事会、ドイツ、フランスなどのユーロ圏では欧州中央銀行が中央銀行の役割を果たしています。
日本銀行の大きな役割には以下の3つがあります。
- 発券銀行→日本銀行券(紙幣)を発行する役割
- 銀行の銀行→民間の銀行から当座預金という無利子の預金を預かったり、民間銀行に貸し出しを行う役割
- 政府の銀行→政府の預金口座があり、ここに税金などが入金される。公共事業に必要なお金はこの口座から支払われる。
以上の機能を通して、中央銀行として日本銀行は通貨の安定に大きな責任と役割を担っています。通過の安定とは「円の価値が外貨に対しても大きく変動しない」ということです。
円が大幅に、もしくは急激に高くなったり、安くなるというようなときには、通貨を安定させるために日本銀行は為替市場介入を行います。これは中央銀行が為替市場で自国通貨(円)や外国通貨(ドル)を売ったり、買ったりすることです。大幅な円高は輸出業者に打撃を与え、日本に経済成長にも悪影響を及ぼします。また、大幅な円安は輸入物価の上昇につながり、インフレを引き起こしかねません。そのため。日本銀行は、急激な円高に関しては円売り、円安に関しては円買いの為替市場介入をします。
一国の中央銀行だけが行う為替市場介入を単独介入、複数国の中央銀行が協調して行う為替市場介入を協調介入といいます。
世界の主な中央銀行
連邦準備制度(Federal Reserve System=FED)
アメリカの中央銀行制度のこと
欧州中央銀行(European System of Central Bank = ESCB)
欧州中央銀行と12カ国の中央銀行から構成されています。
ドイツ連邦銀行(ブンデスバンク=BUBA)
先進国の中央銀行の中で最も政府からの独立性が高いことで知られています。欧州中央銀行設立後はその中心となりました。
イングランド銀行(Bank of England=BOE)
300年以上の歴史をもつ世界最古の中央銀行。毎月開催される金融政策委員会(MPC)で金融政策が決定されます。
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